躍進するマレシーアのコンテナ港
ポートクラン港のNorthportに新コンテナヤード完成
2024年10月、ポートクラン港のノースポートで新しいコンテナヤード(CY)が完成し、ノースポートの年間コンテナ処理能力は615万TEUに達する見込みだと発表されました。
また、ポートクラン港のウエストポートでも新たなコンテナターミナル(CT)の開発計画が発表されており、今後数年間で港全体のコンテナ取扱量が大幅に増加すると予想されています。これらの拡張プロジェクトは、マレーシアの主要物流拠点としての地位をさらに強固にするものです。
本記事では、マレーシアの主要コンテナ港であるポートクラン港とタンジュン・ペラパス港の年間コンテナ取扱量の推移をグラフを用いて分析し、今後の発展の可能性について考察します。
ポートクラン港は2024年にTOP10入りなるか!?
2011年から2023年までのポートクラン港とタンジュン・ペラパス港の年間コンテナ取扱量をグラフにまとめると、次のようになります。
(比較のため、シンガポール港のデータも併せて掲載しています)
グラフを見ると、ポートクラン港の年間コンテナ取扱量は2017年に前年比で減少していますが、それ以外の年は堅調な成長を続けていることがわかります。2023年には世界のコンテナ取扱量ランキングで11位にランクインしており、いよいよTOP10入りの可能性も十分に考えられる状況です。
一方、タンジュン・ペラパス港も東南アジアで第3位のコンテナ港として、主にトランシップを中心にコンテナ取扱量を増加させています。両港の安定した成長は、地域の物流ハブとしての重要性を示しています。
東南アジアのコンテナ港といえば、年間コンテナ取扱量で世界第2位のシンガポール港が挙げられますが、マレーシアの2つの港も世界ランキングで20位以内にランクインしており、アジアと中東、欧州航路を結ぶトランシップ港としての需要の高さがうかがえます。冒頭のニュースにもあったように、ポートクラン港はさらなる拡張を計画しており、今後さらにその存在感を高めることが期待されます。
はたして、2024年にポートクラン港はコンテナ取扱量でTOP10入りを果たすことができるのでしょうか。
今後もマレーシアの2港のコンテナ取扱量について、定期的にレポートしていきます。
※大谷シッピングでは、東南アジアや中央アジアへの海上輸送も積極的に取り扱っています。インドやシンガポールを含む多数の実績がありますので、ご入用の際はぜひお問い合わせください。