G7とBRICS各国の輸出輸入額とコンテナ取扱量を比較(2022)
G7とBRICS各国の経済規模はどちらが大きい?
近年、G7と対立構造となりつつあるBRICSですが、実際の輸出輸入額を比較するとどちらが大きいのでしょうか。 今回はTrendEconomyとCEICのウェブサイトで公開されている2022年の貿易データを基にして、G7とBRICS各国の輸出・輸入額、そしてコンテナ取扱量を比較してみることにします。
なお、2024年1月にはエジプト、エチオピア、サウジアラビア、UAE、イラン、アルゼンチンの6カ国が新たに加わりBRICSプラスとなりましたが、今回は2022年の貿易データを参照しているため、G7とBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の5カ国を比較します。
2022年の輸出輸入額を比較
まずはG7の7カ国の貿易額とコンテナ取扱量は以下です。
■2022年のG7各国の貿易輸出入額と、年間コンテナ取扱量
G7国名 | 輸出額(百万US$) | 輸入額(百万US$) | 輸出入差引額(百万US$) | 年間コンテナ取扱量(TEU) |
米国 | 2,064,278 | 3,375,819 | -1,311,541 | 62,214,119 |
ドイツ | 1,657,577 | 1,570,752 | 86,825 | 13,733,867 |
日本 | 746,920 | 897,242 | -150,322 | 22,515,870 |
イタリア | 657,039 | 689,256 | -32,217 | 11,577,495 |
フランス | 617,855 | 818,260 | -200,405 | 6,467,242 |
カナダ | 599,056 | 581,937 | 17,119 | 7,010,704 |
イギリス | 530,222 | 823,936 | -293,714 | 9,738,676 |
G7合計 | 6,872,947 | 8,757,202 | -1,884,255 | 133,257,973 |
■2022年のBRICS各国の貿易輸出入額と、年間コンテナ取扱量
BRICS国名 | 輸出額 (百万US$) | 輸入額 (百万US$) | 輸出入差引額 (百万US$) | 年間コンテナ取扱量 (TEU) |
中国 | 3,593,523 | 2,716,151 | 877,372 | 268,990,000 |
ロシア | 588,328 | 280,353 | 307,975 | 3,914,304 |
インド | 453,400 | 720,441 | -267,041 | 19,717,168 |
ブラジル | 334,136 | 292,245 | 41,891 | 11,683,239 |
南アフリカ | 122,901 | 136,208 | -13,307 | 4,053,350 |
BRICS合計 | 5,092,288 | 4,145,398 | 946,890 | 308,358,061 |
上記でG7の7カ国とBRICSの5カ国の貿易額を比較してみると、輸出額と輸入額は7カ国のG7合計額が上回っていますが、G7の方は合計の差引額が赤字になっており、一方で黒字であるBRICS側の方がうまく経済を回していると言える状態です。
また、年間コンテナ取扱量については2カ国少ないBRICS側の方が2倍以上多い合計値となっています。
ちなみに日本は貿易大国として4位とよく言われますが、2022年の数値を見ると、中国、アメリカ、ドイツの3強といった感じで、4位の日本の輸出輸入額は3位のドイツの半分以下という状態です。
2023年のデータはどうなるのか、
またBRICSプラスとなる2024年からはG7との関係が変化する可能性はあるのか、、
G7とBRICSの比較については2023年のデータが更新された時に改めてレポートします。