2023年これまでの米西海岸ロス港のコンテナ取扱量をチェック
ロス港の11月は昨年比で大幅増も一昨年には及ばず
昨年夏以降低迷するロサンゼルス港のコンテナ取扱量ですが、今年の10月、11月は昨年比で増加しているようです。
以下、ロサンゼルス港が発表している月別コンテナ取扱量のデータをグラフにしたものです。
今年の夏以降は前年比を上回っていることがわかります。
特に11月は前年同月比で約19%増加していますが、一昨年11月と比較するとまだまだ低迷期であると言える状況です。
参考に年別の11月の詳細データを表にしておきます。
■ロサンゼルス港コンテナ取扱量 11月(※単位は万TEU、小数点第2位は四捨五入)
年 | 輸入(実入) | 輸入(空) | 輸入合計 | 輸出(実入) | 輸出(空) | 輸出合計 | 総計 | 対前年同月比 |
2019年11月 | 37.1 | 0.91 | 38.0 | 13.9 | 21.0 | 34.8 | 72.9 | - |
2020年11月 | 46.7 | 0.12 | 46.6 | 13.1 | 29.3 | 42.4 | 89.0 | 22.06% |
2021年11月 | 40.3 | 0.19 | 40.5 | 8.27 | 32.3 | 40.6 | 81.1 | -8.80% |
2022年11月 | 30.7 | 0.45 | 31.2 | 9.01 | 23.8 | 32.8 | 63.9 | -21.21% |
2023年11月 | 38.5 | 0.01 | 38.5 | 11.2 | 26.7 | 37.9 | 76.3 | 19.38% |
結局過去の11月をみると、コロナ禍であった2019年よりは若干高いものの、巣篭もり需要と言われた2020年、2021年よりは低いことがわかります。
これは上記グラフの年間の推移も同様です。
2023年の年間推移は巣篭もり需要と言われた2020年、2021年には遠く及ばす、コロナ渦であった2019年の推移と均衡している状況です。
今年の夏に西海岸の労使交渉は決着を見せたことから、その後は回復すると予想されていたコンテナ取扱量ですが、実際は大きな回復は見られていません。
これは対中関係の悪化によるものなのでしょうか?
またパナマのコロン港など、西海岸の代替港の躍進が原因なのでしょうか?
別記事で北米ルートへの国別の荷動きがどうなっているかチェックしているので、そちらもご確認ください。