釜山港のコンテナ取扱量の推移について

神戸港から世界のトランシップハブ港の座を引き継いだ釜山港

近年、上海港やシンガポール港とともに世界の主要コンテナ港として台頭している釜山港。
その発展は1990年代のハブ政策によるものと言われており、阪神淡路大震災時に機能不全となった神戸港の代替港として利用されたこともあり、ハブ港として急速に発展しました。
今回は釜山港のコンテナ取扱量について紹介していきます。

釜山港含む韓国3港のコンテナ取扱量

日本港湾協会が発表する世界のコンテナ取扱量ランキングの100位以内に入っている韓国のコンテナ港は、釜山港、仁川港、光陽港の3つです。これらの港の2008年から2021年までのデータをグラフに表すと、以下のようになります。
※比較のために同時期の東京港のコンテナ取扱量も載せておきます。
(グラフ中の東京港をクリックするとグラフが表示されます。)

    

釜山港のグラフを見ると、リーマンショックの影響と考えられる2009年に一時的なコンテナ取扱量の低下が見られますが、それ以降は上昇傾向にあります。

なお、釜山港は2006年からコンテナターミナルの拡張開発が進められており、2030年までに段階的に共用が開始される予定です。具体的には1段階(9バース)、2段階(6バース)、3段階(6バース)と順次拡大されていく予定で、2022年4月には2-4段階の3バースまでが共用開始されており、2023年の10月には2-5段階で3バースの共用を開始すると発表されています。

今後も拡大を続ける釜山港。
現在はコンテナ取扱量では上海港やシンガポール港に比べて後塵を拝している状況ですが、今後の世界情勢によっては釜山港の序列も変化するのではと期待されています。