ジェッダ港の躍進に期待!? 中東エリアのコンテナ取扱量
中東エリアの主要なコンテナ港はジュペルアリ港とジェッダ港
日本港湾協会が公開している2021年の港別コンテナ取扱量を見ると、中東エリアで主要な港はジュペルアリ港(ドバイ)とジェッダ港(サウジアラビア)の2港であることがわかります。
但し、2021年の時点ではジュペルアリ港は世界11位であることに対し、ジェッダ港は40位であり、中東最大のコンテナ港の地位はジュペルアリ港と言えます。
なお、2港の年別コンテナ取扱量をグラフにすると以下のようになります。
こちらのグラフを見ると2009年から2021年まではジュペルアリ港のコンテナ取扱量はジェッダ港の約3倍程度の差で安定しており、当面この差は縮まらないように見受けられます。
なお、参考に東京港の年間コンテナ取扱量もグラフに追記しておきます。
ジェッダ港に中東最大の物流パーク建設する契約を締結
現状では中東2位のコンテナ港という地位に甘んじているジェッダ港ですが、サウジアラビア港湾局の発表によると、2022年6月までにジェッダ港の総合物流パークの建設に向けてマースク社やDPワールド社(ドバイの港湾管理会社)と提携したとされており、2030年までにジェッダ港のコンテナ取扱量を世界の上位10港にする目標を掲げているようです。
また2021年にはサウジアラビアのキング・アラビア港でもジェッダ港同様にマースク社と提携し、石油化学関連の物流ハブ設置の計画を発表しており、中東の物流の拠点としてサウジアラビアが注目されています。
果たして中東の物流の顔として君臨するジュペルアリ港に迫ることができるのでしょうか?
そして世界の物流の中心がアジアから中東へ移る日が来るのでしょうか?
今後のサウジアラビアの2港に期待したいところです。