ポートクラン港、香港港の年間コンテナ取扱量の推移をチェック

2024年上半期のコンテナ取扱量で世界TOP10入り。ポートクラン港の躍進が止まらない!

大谷シッピングニュースでも10月に取り上げたマレーシアのポートクラン港ですが、先日のニュースで「2024年上半期のコンテナ取扱量でポートクラン港が世界10位になった」と報道されました。
一方、上半期の10位から脱落したのは香港。1997年の中国への返還後、徐々にコンテナ取扱量を減らしている香港ですが、このまま年間取扱量でもランキングから脱落してしまうのでしょうか。

今回は、ポートクラン港と香港港の過去の年間取扱量データをグラフ化し、それぞれの躍進と衰退の推移を振り返りたいと思います。

>>参考記事:躍進するマレシーアのコンテナ港

ポートクラン港、香港港のコンテナ取扱量の推移

2008年から2023年までのポートクラン港と香港港の年間コンテナ取扱量をグラフ化すると、以下のようになります。
(※2022年までは日本湾岸協会のHPで公開されているデータを引用しています)

    

ちなみに上記期間の2港のランキングの推移は以下のとおりです。

    

上記のグラフを見ると、香港港は2008年時点では世界ランキング3位でしたが、徐々に年間取扱量が減少していることがわかります。
長らく世界の主要コンテナ港として君臨してきた香港港ですが、1997年の中国返還後、上海港や深セン港の台頭により競争力を失い、その状況がコンテナ取扱量の推移にも如実に現れています。

一方、ポートクラン港は、アジアと中東、欧州航路を結ぶトランシップ港としての需要が高まっており、今後の拡張計画も発表されており、今年以降も年間取扱量は徐々に増加し、ランキングも上昇していくことが予想できます。

2024年上半期には、ポートクラン港が香港港を追い抜く結果となりましたが、果たして下半期の動向はどうなるのでしょうか。引き続き、定期的にレポートしていきます。

※大谷シッピングでは、中国、東南アジアや中央アジアへの海上輸送も積極的に取り扱っています。マレーシア、シンガポール、インド等、多数の実績がありますので、ご入用の際はぜひお問い合わせください。