成田空港、羽田空港の年間貨物取扱量の推移を確認
コロナ禍はどうだった?航空貨物取扱量の推移を確認
先月の記事で「日本航空が成田発の貨物専用機を14年ぶりに再開する」という話題を取り上げましたが、そもそも日本全体の年間の航空貨物取扱実績では輸出、輸入ともに2021年をピークに減少傾向にあることがわかりました。
では具体的に羽田空港、成田空港の年間貨物取扱量はどうだったのでしょうか。
今回は東京税関が公開している羽田空港、成田空港の年間貨物取扱量のデータをグラフにして推移を確認してみることにします。
※前月の記事 >>高まる航空貨物需要。近年の航空貨物取扱実績を確認する
成田空港、羽田空港の年間貨物取扱量について
グラフをみると、成田空港の年間貨物取扱量は2021年をピークに減少傾向にあります。これは日本の輸出入の航空貨物取扱実績の推移と同じ傾向であり、日本全体として航空貨物の需要が減ってきていると考えられます。
しかし、羽田空港の年間貨物取扱量は2022年は減少しているものの、2023年は前年比で62.9%増となっており、コロナ禍前の2019年の貨物量を超えています。
これは日本全体としては貨物の需要が減ってきている中で、都心から近い羽田空港の方が活用しやすいという部分が表れていると推測できます。
さらに2023年12月には郵船ロジスティクスとJR貨物で、羽田空港に到着した貨物の国内輸送を鉄道で行うスキームを構築したという発表もされており、今後も羽田空港の貨物量が増えるのではないかと予想できます。
このまま成田空港と羽田空港の貨物量の差は縮まり、逆転することはあるのでしょうか?
今後も航空貨物取扱量については定期的にレポートしていきます。