上海港、シンガポール港の2023年の年間コンテナ取扱量を確認
年間コンテナ取扱量世界1位は14年連続で上海港!
2023年の年間コンテナ取扱量では、14年連続で上海港が世界1位になりました。2位のシンガポール港との差はどのくらいだったのでしょうか?今回は両港の過去15年間の年間コンテナ取扱量をグラフにして、2024年以降の推移の予想も含めてレポートします。
上海港とシンガポール港の年間コンテナ取扱量の推移
2008年から2023年までの上海港、シンガポール港の年間コンテナ取扱量をグラフにすると以下のようになります。
グラフを見ると、2022年には両港ともに停滞していますが、2023年には増加しています。ただし、上海港の増加率が高く、シンガポール港との差が開いているようです。
ちなみに、シンガポール港は2022年9月にトゥアス新ターミナルの第一期工事が完了し、開港しました。全部で第四期まで増設を予定しており、完成すれば世界最大級の完全自動化ターミナルになるとされています。これにより、現在の1.7倍(約6500万TEU)のコンテナを取り扱えるようになると試算されています。
一方、上海港の方も管轄内の洋山地区に新ターミナルを建設すると発表しており、2030年に完成すれば年間約1150万TEU追加され、上海港全体では約6000万TEUになると試算されています。
両港ともに拡張計画が順調に進めば、2030年から2040年の間には年間コンテナ取扱量が6000TEUを超えることが予想されます。この時点での取扱量は、2010年の頃の2倍になる見込みです。
グラフを見ると、当面上海港の覇権が続く可能性が高いですが、シンガポール港が再び世界一の地位を取り戻す時がくるのでしょうか?アジアを牽引するこれら2つのコンテナ港については、今後も定期的にレポートしていきます。